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15.07.12 白馬花づくし その6



登山道の環境は変化に富んでいて、ちょっとした草地を過ぎると次は岩礫地が続く道へ。こういう環境は雪解けが早く、これまで見ることのできなかった花たちにたくさん会うことができます。逆に草地は場所によってかなり雪解けがずれる印象があり、何だかんだいって8月の後半でも見られるものが多かったり。
あの池も近づいてきました。

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コケモモ(Vaccinium vitis-idaea)
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チシマギキョウ(Campanula chamissonis)
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イワギキョウとは違い、萼片に毛が生えています。イワギキョウよりも岩っぽいところに生えるとされています。

タカネシオガマ(Pedicularis verticillata)
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少し違和感を感じて正解でした、ここまでに登場したミヤマシオガマとは見た目が違います。花の時期も少し遅くなるようです。

ハクサンシャクナゲ(Rhododendron brachycarpum)
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ムカゴトラノオ(Bistorta vivipara)
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タカネスミレ(Viola crassa)
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岩の影にたくさん群生しています。

ミヤマウイキョウ(Tilingia tachiroei)
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葉が細く異様な見た目のセリ科植物。立山で出会った時はコマクサだと思っていた。慣れると全然違うことは分かるが、出現環境・葉の見た目ともに似ているのは事実だ。出現環境もセリ科らしくなく、礫地や岩場などに生える。ほとんどのセリ科草本は光の条件は様々でも大体湿り気のある場所にいるのでやはり本種は異端な種だと感じる。

タカネヒカゲ(Oeneis norna)
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今回目撃できた高山蝶は本種だけ。地味で飛び立たないと気づけなかったのでなかなか写真を撮れませんでした。コマクサ群生地内で交尾を始めた。攪乱しないように気を付けながら接近。

コマクサ(Dicentra peregrina)
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一面のコマクサ大群落に出ました。この場所は緩やかな斜面一体にコマクサが広がっている。これはすごすぎる...。群落の様子を撮影していなかったのは惜しいです。コマクサの草本自体に加え、周りの礫もできるだけ動かさないようにして、タカネヒカゲを追いかけます。

まるで園芸品かと思うほど花づきの良い個体まで。
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コマクサのいるような礫地の粒の大きさは本当に人間が一番蹴とばしやすいような大きさです。

生き物にとって中程度の石の大きさというのはたとえ水分などの条件が良くてもかなり住みにくい環境となっています。定性的なイメージで捉えると、砂粒だと植物自体が自身の構造で流失を防げますし、大岩ならば流失することはまずないだろうと考えればいいでしょう。植物の生育にとって重要なものは、水・光・養分などといわれますが、同じくらい重要なものは安定した場所で、これがなければ成長することができません。

厳密には風の強さなどの影響もあるので、あくまで同程度の攪乱強度の下で、といった話ではありますが、割と一般的な性質であることは明らかです。
見る限り、コマクサの生える石の粒は頻繁にひっくり返る大きさだからか地衣類の類はついていません。材質や乾燥などの条件に左右される可能性はありますが、これよりも一回りか二回り大きなサイズの岩、いわゆるガレ場では表面に地衣類が見られるようになるような気がします。そういった微妙な粒サイズを生息環境として選んでいる植物は他にミヤマウイキョウやタカネスミレ、ウルップソウや後で見るミヤマムラサキなどがあります。

こういった現象はシュノーケルをしていると海中でも気づくことがあり、固着性の生物が住める岩の大きさというのが波の強さに関係しつつある程度決まっているように感じられます。


ミヤマムラサキ(Eritrichium nipponicum)
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登山道の本当の短い区間でいきなり現れた。ほとんどこればかりのミヤマムラサキの楽園とも言える平らな砂礫地帯を数分間歩いた。そこを過ぎるとほとんど出会うことはなく、不思議な場所だった。

イワイチョウ(Nephrophyllidium crista-galli)
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オオバスノキ(Vaccinium smallii var. smallii)
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マイヅルソウ(Maianthemum dilatatum)
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普通は亜高山の針葉樹林の林床に生える植物なんですが、こんな明るい草地にも生育できるのですね。明るいのは今だけですぐに他の草の背が高くなって、針葉樹林と同じように暗い環境になるのかもしれません。

ツノアオカメムシ(Pentatoma japonica)
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雪渓の上に落ちていました。初夏の山で見るカメムシはこればかり。

タカネシュロソウ(Veratrum maackii var. japonicum)
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あくびこのは

Author:あくびこのは
色々な野生生物との出会いを求めて各地へ赴くのが生きがいの大学院1年生。山に登り、海も行ける。生き物については、趣味として生き物の写真を撮りためた記録を公開しています。

過去の在住地は兵庫県阪神地区の市街地、大学は大阪府豊中市にあります。
現在は千葉県東葛を中心に活動中です。

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